【2026年】省エネ補助金4次公募とは?対象設備や申請前に準備することを解説

「省エネ補助金の3次公募に間に合わなかった」
「4次公募はいつまで申請できるの?」
「自社の設備が対象になるのか、どの申請タイプを選べばいいのか分からない」
このような疑問を抱えていませんか。
2026年の「省エネ・非化石転換補助金」は、10月5日から4次公募が開始されました。公募期間は10月30日(金)17時までと短いため、申請を検討している企業は早めに準備を進める必要があります。
しかし、申請を検討しようとSIIのWebサイトを見ても、「工場・事業場型」「設備単位型」「GX設備単位型」など聞き慣れない言葉が多く、何から確認すればよいのか迷う方もいるでしょう。4次公募への申請を検討している場合は、自社に合った申請タイプや対象設備を確認し、必要書類の準備を早めに進めることが大切です。
この記事では、省エネ・非化石転換補助金の基本から、「工場・事業場型」と「設備単位型」の違い、4次公募で確認したい変更点、申請に必要な準備まで分かりやすく解説します。
「自社はどの申請タイプを確認すればいい?」「今は何をしておけばいい?」という方は、ぜひ参考にしてください。
2026年「省エネ・非化石転換補助金」とは?
4次公募への申請を検討する前に、まず押さえておきたいのが「省エネ・非化石転換補助金」の仕組みです。
ここでは、補助金の概要と申請手続きを担うSIIについて簡単に解説します。
省エネ・非化石転換補助金とは?

「省エネ・非化石転換補助金」は、企業が省エネにつながる設備へ更新したり、工場や事業所全体でエネルギー使用量を減らしたりするときに、設備投資にかかる費用の一部を支援する補助金です。
たとえば、古くなった業務用エアコンやボイラーを省エネ性能の高い設備へ更新するケースだけでなく、複数の設備をまとめて見直す取り組みなども対象となる可能性があります。設備の更新範囲や目的に応じて「工場・事業場型」と「設備単位型」が用意されているため、自社の計画に合った申請タイプを選ぶことが重要です。
ただし、「古い設備を新しくすれば補助金がもらえる」という制度ではありません。申請タイプごとに対象設備や省エネ効果などの要件が定められているため、まずは自社がどの申請タイプに当てはまりそうかを確認する必要があります。
「非化石転換」ってどういう意味?
「省エネ」はイメージしやすくても、「非化石転換」という言葉は聞き慣れない方も多いのではないでしょうか。
石油・石炭・天然ガスなどの化石燃料への依存を減らし、非化石エネルギーへ切り替えていくことを「非化石転換」といいます。この補助金では、単に使用するエネルギーを減らすだけでなく、設備の電化や燃料転換などによって化石燃料への依存を減らす取り組みも支援対象となっています。
つまり、「使うエネルギーを減らす省エネ」と「化石燃料への依存を減らす非化石転換」の両面から、企業の設備投資を支援する制度と考えると分かりやすいでしょう。
2026年の省エネ補助金について、制度全体の概要や対象設備を詳しく知りたい方は、「2026年の省エネ補助金を解説した記事」もあわせてご覧ください。
SIIって何?どこに申請するの?
省エネ補助金について調べていると、「SII」という名前を目にすることがあります。SIIとは、「一般社団法人 環境共創イニシアチブ」のことで、この補助金の公募や申請手続きなどを担っています。
4次公募への申請を検討するときも、SIIのWebサイトで公募要領や対象設備、申請方法などを確認することになります。また、申請にはSIIの「補助事業ポータル」のアカウント登録が必要です。
SIIのWebサイトには公募要領だけでなく、申請タイプを簡単に確認できる「申請タイプ1分チェック」や、対象設備の検索、よくある質問なども用意されています。「自社はどのタイプになるのか分からない」という場合は、こうしたツールも活用しながら確認するとよいでしょう。
工場・事業場型と設備単位型の違いは?
省エネ・非化石転換補助金への申請を検討するとき、迷いやすいのが「工場・事業場型」と「設備単位型」の違いです。どちらを確認すればよいか迷ったときは、まず「どの範囲で設備を見直したいのか」を整理してみましょう。
2つの違いを簡単にまとめると、以下のとおりです。
| 比較項目 | 工場・事業場型 | 設備単位型 |
| こんな場合に検討 | 工場・事業所全体で省エネを進めたい | 更新したい設備が具体的に決まっている |
| 設備更新の イメージ | 複数設備や生産ラインなどをまとめて見直す | 空調・ボイラーなど特定設備を更新する |
| 省エネ効果の確認 | 工場・事業所全体でどれくらい エネルギー使用量を減らせるか | 設備更新によってどれくらい エネルギー使用量を減らせるか |
工場・事業場型|工場・事業所全体の省エネを進めたい企業向け

工場・事業場型は、工場や事業所全体で省エネを進める取り組みを支援する申請タイプです。たとえば、生産ラインを含めて複数の設備をまとめて更新する場合や、設備構成そのものを見直して事業所全体のエネルギー使用量を減らしたい場合などが考えられます。
特徴は、導入する設備だけを見るのではなく、工場・事業所全体でどの程度の省エネにつながるのかを確認することです。そのため、現在のエネルギー使用量を把握したうえで、設備更新後にどの程度削減できるのかを計画する必要があります。
工場・事業場型には「先進枠」「一般枠」「中小企業投資促進枠」「サプライチェーン連携枠」があり、それぞれ対象となる取り組みや要件が異なります。「設備を複数台更新するから必ず工場・事業場型」というわけではないため、具体的な計画をもとに利用できる枠を確認しましょう。
設備単位型|空調やボイラーなど特定設備を更新したい企業向け

設備単位型は、工場や事業所にある特定の設備を省エネ性能の高い設備へ更新したい場合に検討する申請タイプです。たとえば、古くなった業務用エアコンやボイラー、冷凍冷蔵設備、変圧器などの更新が考えられます。
工場・事業場型が「工場や事業所全体の省エネ」を見るのに対して、設備単位型は「この設備を新しくしたら、どれくらい省エネになるか」を見るイメージです。
ただし、省エネ性能の高い設備なら何でも対象になるわけではありません。対象となる設備や基準が定められているため、導入を検討している設備が対象になるか事前に確認する必要があります。
4次公募で確認しておきたい変更点と対象設備
4次公募への申請を検討している場合は、これまでの公募から変更される点にも注意が必要です。4次公募は2026年10月5日に開始され、10月30日(金)17時必着となっています。
4次公募用の公募要領や申請の手引き、提出書類一覧なども公開されているため、申請を検討している場合は最新の資料を確認しましょう。ここでは、4次公募で確認しておきたい変更点を紹介します。
GX設備単位型「トップ性能枠」で対象設備が追加

4次公募では、GX設備単位型「トップ性能枠」の対象設備が追加されました。SIIによると、新たに「産業ヒートポンプ(低温帯)」と「高効率コージェネレーション」が追加されています。
産業ヒートポンプは、工場などで必要となる熱を効率よくつくる設備です。高効率コージェネレーションは、燃料から電気と熱を同時につくり、エネルギーを有効活用する設備を指します。
これらの設備を導入・更新する予定がある企業は、4次公募で補助対象となる設備や要件を確認しておきましょう。
自社が導入したい設備が補助対象か確認する方法
「設備単位型」では、省エネ性能が高い設備なら、どの製品でも補助対象になるわけではありません。SIIでは「指定設備」の補助対象設備一覧を公開しており、設備区分やメーカー名、製品名、型番などから対象設備を検索できます。
たとえば、高効率空調や高性能ボイラ、変圧器、冷凍冷蔵設備、制御機能付きLED照明器具など、さまざまな設備が掲載されています。導入したい設備が決まっている場合は、まずSIIの「指定設備」補助対象設備一覧で確認してみましょう。
4次公募の申請に向けて準備しておきたいこと

4次公募の申請期間は10月30日(金)17時までと限られています。申請までには、対象設備の確認だけでなく、省エネ効果の確認や見積書の取得、必要書類の準備など、さまざまな作業が必要です。
少なくともこれまでの公募では先着順ではなく、審査を経て予算の範囲内で採択されています。そのため、単に早く提出することを目指すのではなく、申請期限に間に合うよう必要な準備を進め、4次公募の公募要領を確認しながら申請することが重要です。
4次公募への申請を検討している企業は、今のうちに次の準備を進めておきましょう。
①自社に合う申請タイプ・枠を確認する
まずは、予定している設備更新が「工場・事業場型」と「設備単位型」のどちらに当てはまりそうかを確認します。さらに、それぞれ複数の枠が設けられているため、自社の設備更新の内容や規模に合う枠まで絞り込んでおくことが大切です。
どの申請タイプを確認すればよいか分からない場合は、SIIの「申請タイプ1分チェック」も参考になります。ただし、チェック結果だけで判断せず、4次公募の最新の公募要領と照らし合わせて確認しましょう。
②導入したい設備が補助対象か確認する
設備単位型を検討している場合は、導入予定の設備が補助対象になるか確認しておきましょう。SIIの「『指定設備』補助対象設備一覧」では、設備区分のほか、メーカー名や製品名、型番などから対象設備を検索できます。
すでに導入したい設備が決まっている場合は、メーカーや販売店にも確認しながら、候補となる設備の型番や仕様を整理しておくと、その後の見積取得や省エネ効果の確認を進めやすくなります。
③省エネ効果を確認・計算する
補助金を申請するには、設備を新しくするだけではなく、設備更新によってどれくらい省エネできるのかを確認する必要があります。4次公募でも、申請タイプや枠ごとに省エネ率や省エネ量などの要件が定められています。
そのため、現在使用している設備と導入予定の設備について、型番や仕様、エネルギー使用量など、省エネ効果を確認するために必要な情報を整理しておきましょう。SIIでは省エネ量の計算方法に関する資料も公開しているため、「自社の計画が要件を満たしているか」を確認しながら申請準備を進めましょう。
④見積書や申請に必要な資料を準備する

4次公募の設備単位型では、申請書だけでなく、事業計画や省エネ計算、見積書など複数の書類を準備する必要があります。SIIでは提出書類を「必要書類」「導入設備区分ごとの書類」「条件に該当する場合の添付資料」の3つに分けています。詳しくは、SIIが公開している「4次公募の交付申請の手引き」を確認してください。
設備単位型・GX設備単位型で主に確認しておきたい書類には、次のようなものがあります。
- 交付申請書
- 実施計画書(申請総括表など)
- 資金調達計画
- 省エネルギー計算総括表
- 既存設備・導入予定設備のエネルギー使用量計算書
- 見積金額一覧表
- 見積書(3者分)
- 発注区分表
- 導入予定設備一覧
- 会社情報、決算書、商業登記簿謄本、設備を導入する建物の登記簿謄本など
- そのほか申請内容や条件に応じて必要となる書類
4次公募の正式な提出書類一覧でも、「見積書(3者分)」は設備単位型・GX設備単位型の必要書類です。また、設備区分ごとに3者以上の販売事業者から見積書を取得し、補助対象経費を比較したうえで導入設備を選定する必要があります。
⑤SIIの補助事業ポータルを確認する
4次公募でも、交付申請書類はSIIが提供する「補助事業ポータル」を活用して作成します。ポータルを利用するには、事前にアカウント登録が必要です。
SIIによると、アカウント登録後、補助事業ポータルのURLやユーザーIDなどを記載したメールが届くまで約1日かかります。なお、1次公募~3次公募で取得したアカウントは、4次公募でも使用できます。申請期限が迫ってから慌てないよう、アカウントを持っていない場合は早めに登録しておきましょう。
見積は取ってもいい?契約・発注のタイミングに注意

4次公募でも、契約・発注等は必ず交付決定後に行う必要があります。交付決定前に契約・発注等を行った場合は補助対象外となるため注意しましょう。
流れを簡単に整理すると、次のようになります。
設備を検討する → 見積書を取得する → 申請する → 審査 → 交付決定 → 契約・発注
つまり、4次公募に向けて設備選びや見積書などの準備は進めつつ、契約・発注は交付決定まで待つ必要があります。なお、ここで紹介したルールは3次公募の内容です。4次公募が開始されたら、最新の公募要領で契約・発注の条件を改めて確認してください。
まとめ|4次公募を検討しているなら今から準備を始めよう
省エネ・非化石転換補助金の4次公募は、2026年10月5日から開始され、10月30日(金)17時必着となっています。
申請を検討している場合は、「工場・事業場型」と「設備単位型」のどちらが自社の計画に合うのかを確認し、対象設備の選定や省エネ効果の計算、見積書や必要書類の準備を早めに進めましょう。
また、設備の契約・発注は交付決定後に行う必要があります。申請期間が限られているため、SIIが公開している4次公募の公募要領や申請の手引きを確認しながら、期限に余裕を持って準備を進めることが大切です。
よくある質問(FAQ)
省エネ補助金の4次公募はいつまで申請できますか?
2026年の省エネ・非化石転換補助金の4次公募は、10月5日(月)から10月30日(金)までです。申請書類は10月30日(金)17時必着のため、申請を検討している場合は余裕を持って準備を進めましょう。
自社の設備が補助対象かどうかは、どこで確認できますか?
設備単位型を検討している場合は、SIIの「補助対象設備一覧」から確認できます。メーカー名や設備の種類などから検索し、導入予定の設備が対象になっているか確認しましょう。
4次公募の申請前に見積書を取っても大丈夫ですか?
はい。4次公募では、申請時に見積書の提出が必要なため、申請前に見積書を取得します。設備単位型・GX設備単位型では、設備区分ごとに3者以上の販売事業者から見積書を取得し、比較したうえで導入設備を選定する必要があります。
ただし、契約・発注は交付決定後に行います。交付決定前に契約・発注すると補助対象外となるため、見積取得と契約・発注のタイミングを間違えないよう注意しましょう。
工場・事業場型と設備単位型はどう選べばいいですか?
工場や事業所全体で複数の設備を更新し、省エネを進める場合は「工場・事業場型」、空調やボイラーなど特定の設備を更新する場合は「設備単位型」が一つの目安です。ただし、設備の種類や省エネ効果などによって要件が異なるため、SIIの申請タイプ診断や公募要領を確認しましょう。

