「電気代補助を一時再開 首相表明へ」 軽減効果は!?
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6月において通常国会が終了するに際しまして、政府より電気代補助を一時再開へとなりました。令和6年8月~10月のみで補助が実施されるようです。
足元のJEPXスポット市場の価格は非常に安定しています。そのためどこかで激変緩和策を終了しなければなりませんが、タイミングが難しかったようです。6月で終了する電気代補助は一時的に継続されますが、問題はその内容です。
6月で終了する補助額は1.8円/kWh~0.9円kWhになります。
実は家庭向けの契約で多いのは夏季料金というのがありません。事業所部門と家庭部門では需要家数が違うため、夏季料金を無視することができるのではないでしょうか。(オール電化契約は違いますが、、。)
電気料金の契約は1970年代のオイルショックから非常に複雑にできています。よく勉強しないと請求料金の内訳を解読することが大変難しいです。
基本、政府は前述の通り、電気代補助をやめたくて仕方ありません。その気持ちを鑑みた上で、6月で終了する補助額がそのまま継続されるとします。下記の図は、関西電力における高圧電力契約による単価の一覧です。(この他にも多く の契約種別があります、、。)
どのくらい軽減されるのか?
いかがでしょうか?
夏季料金はおおよそ1.0円/kWh上昇します。もしも6月同等の補助額(0.9円/kWh)であれば、、この上昇分のみが補助されます。
弊会の前回の記事から6月以降における3.89円/kWhの上昇はそのままです。
補助額にもよるのですが、おそらく政府が本当に補助したいのは「家庭部門」です。関係する国民総数が多いのは「事業所部門」よりも「家庭部門」なのです。
電気代対策は、「事業所部門」にこそ必要となると思われます。
弊会の省エネ診断事業は、専門家を通してエネルギー削減ポテンシャルを発見することができます。
2024/07/01 更新
電気新聞ウェブサイトより気になる表題です。なんと、「低圧電気代」だけが補助されるような書きぶりです。この場合、当然ながら「高圧受電」は補助対象外です。どうなるのでしょうか、、非常に注目されます。
2024/07/04 更新
資源エネルギー庁より、「酷暑乗り切り緊急支援」8、9,10月の電気代補助額の公表が成されています。
https://denkigas-gekihenkanwa.go.jp
家庭向けである低圧の半分という仕組みは、5月以前と同様です。
なんとか、夏期料金の1円/kWh上昇分から1円/kWhを低減してくれる仕組みとなりました。
つまり、3.89円/kWhより1円低くなり、2.89円/kWh上昇で抑えられるようです。あとは、燃料調整費がどうなるか、、10万kWh/月の使用量で28.9万円の上昇となります。
これが1年継続されると、、346.8万円です。