コンプレッサの省エネ対策

コンプレッサの省エネ対策

■吐出圧力の見直し
■エア漏れ対策も忘れずに
■エアフィルター清掃
■高効率コンプレッサの導入

❶吐出圧力の見直し 

コンプレッサは設定された吐出圧力になるよう空気を圧縮します。この吐出圧力が高く設定されている場合があります。
必要な圧力を確認し、適正な必要圧力に調整しましょう。

仮に圧力を0.1MPa下げられた場合には、コンプレッサの種類や使用年数にもよりますが、一般的には10%電力消費量を低減できるとされています。

❷エア漏れ対策も忘れずに

コンプレッサで圧縮された空気は配管などを経由して各設備に運ばれます。劣化などによって配管継ぎ手部等から漏れてしまう場合があります。総漏れ量がコンプレッサからの送気量の30%を超えるような工場もあると言われており、定期的に確認することが重要となります。

仮に、穴径1mmからの漏れ量は、圧力0.5MPaG、稼動時間8,400時間/年とすると、
年間25,704m3の漏れ、圧縮空気の単価を2.2円/m3とすると、
この一箇所からの漏れ金額は、年間5万7千円になります。

総漏れ量がコンプレッサからの送気量の30%を超えるような工場も実際あります。空気自体は漏れても周囲に害を及ぼさないため、ついつい見逃されがちですが、
漏れ箇所及び一箇所からの漏れ量は老朽化とともに増えるため、定期的に確認することが重要となります。

一般的にエア漏れ診断は工場のすべての設備を停止させ行いますが、当会の診断では、音も聞こえない、目にも見えない、そんなエア漏れの箇所も
視覚的に確認できるので設備・ラインの停止は不要ですので好評です。エア漏れが確認された場合は適切な処置が必要です。

❸エアフィルター清掃

コンプレッサは空気を内部に取り込む際に粉塵を内部に取り込ませないため吸入口にフィルターが設置されています。フィルターの詰まりによって吸い込み圧力が大きくなると消費電力が増加します。こまめにフィルター清掃をお勧めします。

製造方法はフィルターを取り外しエアーガンを使用して清掃します。エアーガンを使用してもフィルターの目詰まりが改善されない場合はフィルターを交換してください

❹高効率コンプレッサの導入

コンプレッサの省エネ対策として、インバータ式のコンプレッサは圧縮機の回転数制御を行うことで使用空気量に見合った運転が可能なため高い省エネ効果が得られます。

インバータとはポンプやファンなどのモーターの回転数を調整する装置です。モーターは通常一定の回転数で回転しています。
インバータを使用すると設備の利用状況に合わせてモーターの回転数を変更でき省エネを図ることができます。

出典 東京都 Tokyo Metropolitan Government