【活動報告】 滋賀県内事業所向け省エネ・再エネ予算の動向と最適化への視点
滋賀県内事業所向け省エネ・再エネ予算の動向と最適化への視点 について
当協会では、滋賀県が実施する「事業所省エネ・再エネ等推進加速化事業」について、平成25年度から令和7年度までの13年間にわたる予算推移を分析いたしました。地域経済の中核を担う中小企業の皆様に対し、より効果的な支援が届くための現状と課題について共有いたします。
1. 予算規模と執行状況の変遷

滋賀県の事業所向け省エネ予算は、令和4年度をピークに減少傾向にあります。 直近の執行状況を確認すると、以下のような傾向が見受けられます。
- 執行率の現状: 令和7年度の予算案においても、全体の約23.6%(1億8,142万円)が「残予算額」として計上される見込みとなっています。
- 直近の稼働実績: 予算額に対し、実際の執行率は約68.7%にとどまっており、予算が十分に現場のニーズに結びついていない側面があることが示唆されます。
2. 診断支援と設備投資のバランスに関する考察

本事業では「省エネ診断」と「設備導入補助(補助率1/3、最大100万円)」がセットで運用されています。 当協会の分析では、支援の効率化について以下の視点に注目しています。
- コストの最適化: 国の既存事業との併用を促進することで、診断事業にかかる費用は現行の約1/10程度まで圧縮できる可能性があります。
- 支援リソースの再配分: 仮に診断コストの効率化が実現できていれば、これまでに累計で約2.6億円規模の予算を、より直接的な設備投資支援などへ充当できた計算となります。
3. 今後の展望:真に実効性のある支援に向けて
長年のデータ分析から、予算の確保そのものが目的化するのではなく、社会情勢や企業の活用実態に合わせた柔軟な制度設計が求められています。
当協会としては、以下の3点を重要視しています。
- 公的支援の重複排除: 国と県の施策を賢く組み合わせ、限られた予算を最大化すること。
- 実効性の追求: 診断結果が確実な設備投資とCO2削減につながる仕組みづくり。
- 現場主義の支援: 中小企業がより活用しやすい補助要件の整備。
今後も当協会は、エネルギーのプロフェッショナルとして、滋賀県のカーボンニュートラル実現に向けた公正かつ効果的な政策提言を続けてまいります。

